女子大生アパートに住まう女【ネミーマガジン83号】
いつもネミーマガジンをご覧頂き有難うございます。
ゆく秋の寂しさ身にしみる頃、皆様はいかがお過ごしですか?
今回は女子大生(専用)アパートを住処とします管理部の小林がお送りします。
このたび私は、社会人の身でありながら女子大生(専用)アパートの契約更新に成功しました。
今回の成功によって契約更新回数は2桁に到達です。
私が女子大生の身分を卒業したのは、読者の皆様の想像が及ばないほど遥か昔でありながら、
図々しくも延々と女子大生(専用)アパートをねぐらにできている理由は単純です。
並々ならぬ覚悟と強い意志をもって私が居座っているからです。
何人(なんぴと)たりとも私を動かすことは不可能と言えましょう。
近年では同じアパートの住人(女子大生)から親しみを込めて
「寮母さん。」と呼ばれるようになりました。
私が長期居座りを決意した当初、年配のご婦人である大家さんは、
卒業シーズンが近づくたびに、
「今月中に出て行ってくれるなら、現金2万円プレゼント!」
「梱包から荷出しまで引っ越し手伝いなんでもやります!やらせて下さい!」
などと、大層わかりやすい小林追い出しキャンペーンを毎年展開していましたが、
私は動かざること山の如し…
当然ですが、攻防戦は暫くの間続きました。
しかし、時間の経過とともに、私達の関係性は少しづつ変化し、
大家さんは私を頼りにするようになりました。
現在の私は、時間が許す限り彼女を病院に連れて行き、食事に誘い、
買い物を手伝うこともあります。
長年住まわせてもらっているので、その位のお世話は当然と言えるのですが、
大家さんは契約更新の度に私の家賃を下げてくれるようになりました。
真の住人(女子大生達)には極秘ですが、今回の更新においては、
大幅なディスカウントを頂きました。
私が此処にいる間は、これからも大家さんのお世話をし、必要とあらば、
女子大生の「寮母さん。」をしていこうと私は決意を新たにしました。
築いた信頼は守るためにあると考えます。
気温の変化が著しいこの季節、大家さんは少々風邪気味です。
皆様におかれましても、体調管理には十分ご注意下さいませ。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今後ともネミーをよろしくお願いいたします。